新検見川 不動産屋社長経験談その4

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「日当たりは大事ですが、換気も大事ですよ。」

現在は建物に「24時間換気システム」がついているのは当たり前です。

2003年に建築基準法の改定で24時間換気システムの設置が義務化されたのです。


改定に至った主な理由として、その当時に問題となったシックハウス症候群の対策として定められたのです。

これは、時々テレビのニュース番組で話題になっていました。



それよりも昔の話ですが、私が担当して購入していただいた建売住宅の話です。

その物件は全6棟で中程に位置指定道路があり、南ひな壇で日当たりの良い物件でした。

その中で一番奥側に建っていた物件でした。その更に後ろ側に雑木林があったのです。



そのお客様は、地方に住んでいらしたご夫婦で定年後とお聞きしました。

お嬢様ご夫婦が不動産を探され、最終的にご本人にご覧いただき、ご契約いただいたのでした。



たしか5年後ぐらいに、突然連絡がありました。

「隣接の雑木林が建物に覆いかぶさり、危ないのでなんとかしてほしい。」とのこと。



当時、勤めていた会社(売り主)の社長と一緒にお客様の家にすぐ伺いました。

確かに、建物に覆いかぶさるような感じで台風などが来た場合、非常に危険だなと思いました。

お客様いわく、雑木林の土地の所有者には「伐採してもよい。」と承諾を得ているとのこと。



早速、持参したノコギリで切るために準備しました。

万一、伐採した木が建物の方に倒れないようにロープ数本で固定しました。

その後、約2時間ぐらいかかって無事、伐採したのでした。

たしか秋ごろだったかと思いますが、汗だくで貧血になりそうでした。



社長は高齢でしたから、私ひとりが奮闘しました。

やっと作業が終わり、お客様には大変感謝されました。

そして、奥様が焼いた手作りのアップルパイを出していただきました。

とてもおいしかったのを覚えています。


その際、お話が出たのは以前にシロアリが出たとのことでした。

その当時は、24時間換気システムはありませんでした。

お客様はその建物の施工会社に連絡し、床下に扇風機のようなものをつけて

強制換気にしているとのことでした。


建物の後ろ側に雑木林があり、少し通風が悪かったようでした。

現在の建物は、24時間換気システムが義務付けされておりますので

こういった事象は軽減されるのではないでしょうか?


そういった意味では、電気代が無駄だと切ってしまう方がいるようですが

非常に重要ですので、換気しておいたほうが良いと思います。

これに関する電気代は数百円だと聞いております。


今では、そのお客様は他県にお引っ越しされました。

そして、社長は10数年前にお亡くなりになりました。

合掌。



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